アール・エフ・アーキテクチャ──スペクトル純度を高める技術で5Gの実効通信速度向上に貢献

会社の概要

アール・エフ・アーキテクチャは2016年6月に起業した新しい企業です。すべての無線通信のベースになる「正弦波」のスペクトルをきれいにする技術を開発し、2016年末時点で特許出願中です。きれいなスペクトルを使って通信ができると、ビットエラー率を下げることができ、実効的な通信速度の向上につながります。この技術を5Gのチップベンダーにライセンス提供するビジネスモデルで、5Gの普及に貢献したいと考えています。

5GMF入会の動機

企業としては創立したばかりであり、5Gの業界はまだ右も左も分からないような状況です。5Gの普及に貢献するためにも、開発した技術を元にして今後の5Gの規格策定に関与していかなければならないと考えています。5GMFには会合に様々なメーカーの方がいらっしゃいます。技術を採用してもらうための糸口をつかむためにも、5GMFは有効なネットワーキングの場だと考えました。

5Gへの取り組み

アール・エフ・アーキテクチャが開発した技術は、無線通信の基礎になる正弦波をきれいな形で生成できるものです。これまで一般的に利用されている半導体VCO(電圧制御発振器)では、周波数が高くなると正弦波のスペクトルの形状を評価する「スペクトル純度」が劣化します。高い周波数帯域では発振する正弦波の位相が揺らぎ、そのためにビットエラー率が上昇し、データ通信速度が高まらないという課題がありました。一方、アール・エフ・アーキテクチャの新技術は、周波数が高くなってもスペクトル純度が劣化しにくい特性があるSAW(表面弾性波)発振器を使います。これまで難しいとされてきたSAW発振器を安定化させる技術を開発し、スペクトル純度の高い正弦波を得ることができます。アール・エフ・アーキテクチャの新技術を使うことで、約1000倍のスペクトル純度を得ることが可能になります。

現状のデバイスとの構造/スペクトルの比較

従来の方式ではビットエラー率が高まってしまうため、高速通信が可能な変調方式(例えば256QAM)から、安定性が高い代わりに通信速度が下がる変調方式(例えば16QAM)へと変調方式を変える必要が出てきます。アール・エフ・アーキテクチャの技術を使えば、スペクトル純度が高くビットエラー率を低く抑えられるために高速通信が可能な変調方式で通信ができ、結果として5Gの通信容量を高めることができます。この技術は5Gで検討されている周波数帯域でも、特に5GHz〜10GHzといった帯域で有効だと考えています。

現在の開発状況:有線でのOFDMAを用いた通信で、新型ローカル発振器の有効性を実証

IoTへの期待

スペクトル純度を高める技術は、基地局から端末への下り方向だけでなく、端末から基地局への上り方向の通信容量、速度の向上にも効果が期待できます。今後、IoTで上りの通信の拡大が予想される中で、スペクトル純度を高める技術は5Gの上りの通信容量の確保に貢献できると考えています。

また、アール・エフ・アーキテクチャでは、受信回路のダイナミックレンジを上げて、弱い信号と強い信号を同時に受信できるダウンコンバーターの技術も保有しています。主に900MHz帯などのIoT向けの無線通信で、遠距離にあるセンサーの弱い信号と、近距離のセンサーの強い信号を同時に受信できるようにすることで、広範囲をカバーした通信を可能にします。

5GMF会員および今後の会員へのメッセージ

アール・エフ・アーキテクチャが提案している技術について、5GMFに加入されているハードウエアベンダーの方々とお話をしていきたいですし、今後はもっと多くのハードウエアベンダーに5GMFに加入していただきたいと思います。5GMFの会合では、参加者は企業の規模にかかわらずフラットな関係でコミュニケーションが取れます。5Gにかかわる人が一堂に会し、フラットに話をできるような場所はなかなかありません。より多くの企業に5GMFに加入していただき、5Gへの議論を活発に行えることを期待しています。

 

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