ローカル5Gは地域創生でその威力を発揮する

来るべく5G時代の多様化した通信ニーズに対応し、地域や産業界それぞれの主体が、5Gを活用したシステム(ローカル5G)を導入できる制度が整備された。そこで第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)は既存の4委員会に加え「地域利用推進委員会」を新たに設置し、総務省でローカル5Gの検討をリードしている三瓶政一氏(大阪大学・教授)が委員長に就任した。

人口減少を始め地域の様々な課題を解決し、住民や観光客に魅力的な街づくりのために、ローカル5Gの活用が欠かせない、と語る三瓶教授にその具体策を聞いた。

地域利用推進委員会の新設

──5GMFに新設された地域利用推進委員会の委員長として三瓶先生が就任された経緯をお聞かせいただけますか。

三瓶委員長(以下、三瓶) 実は5Gの実証試験自体、当初から地方利用を随分やっています。あれは、5G自体を今までのように東名阪からスタートするというロジックではなくて、地方を含めた展開にしようという総務省の強い意思があったのであろうと思っております。5G全体の実証試験も終盤に近づき、いよいよ今年サービス開始ですから、次の新しい方向性としてさらに地域利用を強化しようということになったのでしょう。

5Gはそもそもがセルラーシステムの技術ですが、それを使って、今度、いろいろなものを(IoTとして)つなぐというミッションが5Gのかなり中核的なものになってきて、いろいろなものをつなぐ結果として、例えばロボットをつなぐであるとか、車をつなぐであるとか、そういう人手に代わる部分がつながるというのは、実は5Gが最初なんですよね。このタイミングは、例えば労働人口減少であるとか、交通機関の縮小化という地域が抱える問題と、ちょうど同時期であると言えます。地方はこのままいくと10年後には、これらの問題で大変なことになるというのも多分間違いないので、そのときの備えとして5Gが使えないかというのが大きなモチベーションになっていると思います。

後年度負担を軽くする5G

──地域利用に関連して、先生自身はどのような研究をされていますか?

三瓶 これはもう研究じゃなくて実用の問題なんですよ。5Gの使い方という問題です。もっと具体的には資金の問題です。地方公共団体にとってはどういうタイミングで、幾らぐらいのコストのものを入れるかというのは、多分一番頭が痛い問題です。 いろいろな施策を地方でもやるんですけれども、お金がないというのがかなり足かせになっているというのが現実なので、何をやるかということと、お金がないというのをどうクリアするのかということを考える必要があると思うんですね。

5Gの特徴というのは、人にかわるタスクが5Gプラスとしてつながることでかなり実現できるというものが多くて、実は、例えば地方活性化で補助金などを使う場合の最大の課題が何であったかというと、後年度負担なんですね。補助金を入れて設備を更新すること自体はできる。最初に比較的大きなお金が出るのでシステム構築は可能なんですけれども、それを今度維持管理するということにお金が出るのかというのが、多分、地方では結構大きな問題で、具体的には、保守のために人がつかないといけない、人件費がかかる、システムを更新しなくてはいけない、等々いろいろな経費がかかります。5Gを利用して、人に代わる能力というものをうまく活用すると、人手を減らすことができるので、人手なし、あるいはできるだけ少ない人でそのようなサービスが可能になるというところが、地域における5G 利用の大きな特徴なんです。

──5Gは運用費が劇的に安くなる可能性がある、ということですね。

三瓶 わかりやすいのは、交通機関の代替手段でしょうか。例えば、自動運転であれば運転手は要らない。「明日、来てください」という予約がとれるというのであれば、数十キロ離れたエリアであっても、自動車をそのために行き来させることができて、人がやるわけではないので、かなり経費は抑制できる。市町村の連携で比較的広いエリアでサポートすることによって、例えば、過疎地といっても、過疎地が幾つか組み合わせという形でサービスができれば、経費はかなり抑制できる。特に後年度負担は、結構リーズナブルな後年度負担に持っていけるのではないかなと期待できるのが、実はローカル5Gを地方に使うという一つの特徴だろうと思うんですね。

──モビリティマネジメントが中心になる?

三瓶 いや、それ以上に重要なのが防災かもしれません。今、地方の最大の課題は防災なんですよね。例えば、2019年も関東でも短期間で3件、風水害がありましたけれども、それが全国で起きているわけですね。九州もしょっちゅう起きていますし、それも何十年に一度しか起きないという災害が1年に何度も来ているという状況なので、市町村は、防災対策というものをプライオリティの高いところに持っていかなければいけないと捉えているはずです。ただ、じゃ、そのための予算をどうするのかということは、まだ頭が痛いんじゃないかなと。市区町村業務にとっては、製造メーカのような「生産性向上」という目標設定はなじまず、あくまで住民サービスの向上だけが目標となります。だから、サービスとしての防災をどうやって決まった予算の範囲内でやるのかというのに尽きる。一方、防災は人の生き死にかかる問題になってくるので、これはお金をかけないわけにいかない。じゃ、そのときにどうやって効率的にお金をかけるのか。

市町村で言えば、防災上で最も重要なのは、動画像情報を住民が自由に見れるような環境にすることだろうと思います。例えば、川とか山とか、危険な箇所の動画像です。提供される情報が静止画だと緊迫感に欠けます。それに対して動画像になると、例えば水の流れとか、水量も含めて、どれだけ危険なのかというのは、見たらすぐわかる。地元の人なら土地勘はあるので、このエリアでこれだけの水量だったらここは危ないとか、まだ大丈夫だとか、わかるじゃないですか。そういうことを住民自身が判断できるというのが避難の実現にとっては一番大事で、要は市町村が判断して、危ないから逃げなさいよと言っても危険な状況を目の当たりにしていないことによってなかなか逃げないという現象が発生するのだと思います

「逃げなさい」と人に言われるのではなくて、「これは逃げなきゃいけない」と自覚できればいいんです。例えば関東で、台風、風水害が立て続けに3件あったときも、3番目の風水害では、避難所が満杯になったということですね。あれは危ないと思うから、自主的にもう逃げちゃうわけです。だけど、1回目は殆どの人が避難しなかった。人間というのはそういうものなので、避難しないといけないと思わせる、インパクトがある情報を提供するという意味で重要です。ローカル5Gになると通信費というものがかなり抑制できるので、住民は動画情報を見る、見て自分で判断する、で、逃げる。それでかなり救われるところがあると思うんですね。

5、6年前と現状で防災の位置づけが変わったんだと思うんですよ。ここ何年かいろいろ災害が立て続けて起きていると。多分、5、6年前はまだここまでシビアな風水害がしょっちゅうあるという環境じゃなかったと思うんですね。近年なんですね。ところが、毎年なんですよ。去年もひどかったですけれども、一昨年もひどかった。関西は台風で関空の橋が壊れたとか、いろいろあったわけですよね。

それが毎年来る。多分、今年も来るんですよ、こういうのは。それはちゃんと対応しなきゃいけないわけですね。なので、待ったなしというのが、多分、市町村の判断になっていくんじゃないかなと。その待ったなしのタイミングを、市町村の5G、ローカル5Gの展開というものとマッチさせて整備していくというのが一つの考え方じゃないかなと思います。

──ところでローカル5G自体を、地方自治体が免許を持ってやるということはありえますか?

三瓶 ローカル5G自体は、免許は地方自治体が持つこともありますし、それをオペレートする第三者が免許人になることもできるんですね。なので、いろいろな形態があると思います。1つは、インフラは市町村で整備するけれども、オペレーションはベンダーに依頼するとか、いろいろな形態があり得るので、そこは市町村の能力に応じてやればいいんだろうと思います。

地方自治体とベンダー

──地域利用推進委員会を構成する会員社というのは市区町村になるわけですか。

三瓶 いや、ベンダーのほうが圧倒的に多い。実際、地域問題についてベンダーが何をやっていいのかがまだよくわかっていないので、ある意味自然なことですが、最終的にはもっと地方自治体をもっと集めたいと考えています。

ただ、ベンダーが先に市町村に働きかけるような形で、一歩前に行ってくれると、話はスムースにつながるでしょうね。ローカル5Gといっても所詮5Gテクノロジーですから、5Gに今まで絡んできていたベンダーじゃないと簡単には対応できない。要は、セルラーオペレーターとビジネスをやってきた経験がある会社でないと、ローカルといっても同じものなので対応できないですし、もう一つは5Gをローカル5Gで使うということになったときに、リリース更新の問題がある。バージョンが1.5年から2年で変わっていくんですね。セルラーオペレーターはそれを毎回変えているわけです。じゃ、ローカル5Gは変えなくていいのかというと、やっぱり変わるわけですよね。

──それはまったく同じように変えていかなきゃいけない?

三瓶 と思いますよ。変えたくなければ変えなくてもいいのかもしれませんけれども。おすすめしませんね、

──主にセキュリティ上の問題ですか。

三瓶 いや、機能の問題です。やっぱりリリースが変わると伝送能力も変わっていくので、提供できるサービスが変わるんです。アップグレードできるんですね。ローカル5Gを導入するということは、単に導入するだけではなくて、あるいはサービスをそこから始めるだけではなくて、入れた後、2年毎という具合に、サービスの品質が変わっていかなければいけない。

──わりとみんな気軽に、みんなが基地局になれる、みたいなことを言っている人が結構います(笑)。

三瓶 いや、わかっている人は言っていないと思います(笑)。なので、市町村は、それをベンダーにオペレーションまで委託するという形でのビジネスにしていかないといけない。ですから、一定金額がかかる。だから、その設備だけは市町村が持っていていいんですけれども、その運用についてはオペレーターに委託するし、サービスについては、もうちょっと上のレベルでサービス提供会社があってもいいと思うんですね、プライベート会社を含めて。

──NECとか富士通のように、例えば地域に既に工場があるようなところのほうが有利、ということはないですか。

三瓶 ネットワークを引くのは、いずれにしても工場に入れたりしているベンダーじゃないと無理だと私は思います。ただ、そこに乗せるサービスはいろいろなサービスがありますから、それはまた別途そこにサービスが乗っかってくればいいだけの話でしょう。

──NECが例えば自分の工場の中でローカル5Gを使おうとする。そこのためにわざわざつくった設備を地方自治体に開放してあげるようなイメージでしょうか。

三瓶 工場の中の設備というのは、セキュリティレベルとかが多分一般の生活とは違うので、ネットワーク構成も含めて違うはずです。なので、ローカル5Gには5Gのコアというのがあるんですね。コアネットワークがあって、その先に無線アクセス部分がある。コアの部分をどこまで実装するのかというのは、その能力、あるいは、コアを、キャリアのコアを一部使うのか、自前で完全に用意するのかとか、いろいろレベルが多分あるんですよね。それをどこまで実装するのかということが料金に関係するし、地方自治体がどこまで要求するのかということなんです。工場というのは、比較的セキュリティレベルとか、いろいろなレベルが高いので、コア設備まで会社の中で持つという可能性はありますが、地方自治体はそこまでやる必要性は必ずしもないわけです。そうすると簡略バージョンでコアネットワークの一部を使わせもらうというような形でネットワークをつくっていくとか、そういう形になるんじゃないかなと思いますね。

──いずれにしても、工場を持っているところのほうが有利な感じはしますよね。

三瓶 有利というよりも、そこしかできないんじゃないですかね。それは、これから、例えばアクセスポイント、基地局設備も分散化して、マルチベンダーでいろいろ対応ができるような時代に入っていくので、一個一個の基地局設備が安くなるし、基地局も安く提供できる。それから、送信電力も小さい。狭いところでの設備がどんどん小さくなり、安価な基地局というものもできるようになるでしょうね。なので、それは必要に応じてなんでしょうけれども、基地局よりも、多分、コアネットワークをどう使うのかという部分が大きな課題で、そこをやり方によっては結構安くできる。それから、フルに入れたら高くなる。それだけのことかなと。ただ、フルの設備はどこがつくれるのかといったら、大手のベンダーしかつくれない。

──当然、そういうことができる地方自治体というのも、ある程度お金のあるところということになってきてしまう?。

三瓶 安いバージョンで十分な地方自治体というのもたくさんあると思うんです。過疎地とか、そういうところでは、本当に簡易な能力だけで十分結構グレードの高いサービスが提供可能なので、お金をかけずにまずは進んでみるのが良いでしょう。

結局、地方自治体にとってなぜローカル5Gを導入するかといったら、やっぱり「人口を減らさない」というモチベーションだと思うんです。企業に5Gテクノロジーを導入するとしたら、これはひとえに、生産性向上のためなんですね。生産性を上げるために何をするんですか、デジタル化しますというロジックと同じように、そのバックに5Gがありますと。だから、単純に生産性が上がれば何でもいいわけですよ。

それに対して地域には“生産性向上”という概念はない。行政サービスは生産とは異なりますから。それで、じゃ、何なのか。お金を使ってサービスします。それはいいんです。予算が一定であって、その中で何をどう使いますかというのが地方の財政支出なので、その中で、じゃ、これをやったから何が起きるんですかと。何かをやっても何も起きなければ、単に使ったということだけで終わるわけですね。

私は、地方というのは、今、過疎化がなぜ進むのかというと、仕事がないというのもありますし、不便だというのもありますし、あと雪が大変だとか、いろいろあると思うんですね。雪は別として、じゃ、「不便だ」というところがどこまで改善できるのかというときに、一番重要なのは交通手段、もう一つは、環境という意味で防災ですね。それに加えて、あとは住むのに快適なのかということだと思うんですね。

例えば大都市に仕事を持っているにしても、1時間以内で行ける地方というのは、住みやすければ悪くない。だから、今、例えば、地方は、幼児教育費の住民負担をできるだけ抑えるとか、あるいは、子どもが何人生まれたらお金を幾ら出しますよというのを何でやっているかというと、若い人を呼ぶためなんですね。何でそういうことをやるかというと、結局、人口が増えれば税収が増えるからなんです。

ということは、地方を活性化するというのは何なのかというと、税収を増やすためであると言えるのだと思います。税収を増やすということは、住民を減らさなければ、住民が増える、まあ、維持できる。それから、あわよくば入ってくる人を増やす。そのためには便利でなくてはいけないし、安全でなくてはいけないし、いい環境でなくてはいけないというときに、今言った3つのことを実現するために5Gは結構使えると思うんです。5Gテクノロジー、プラスそこにつながるものというのが、そういう目的を達成するために今まで以上に有効というか、今まで4Gじゃできなかったことですから、5Gになって初めて有効になったもの。だから、それをうまく使って人口増加を図ります。それから、できれば単に住む人だけじゃなくて、来てくれる人を増やしますというために、情報というものがうまく活用できれば、地方は活性化するんだと思うのです。

地方を活性化できる要素というのはたくさんあって、例えば、ふるさと納税というのを今盛んにやっていますね。地方でも、ふるさと納税で1億円以上稼いでいるところは結構あるわけです。その主なところで、農産物であるとか、肉であるとか、魚であるとかという、そこの地でとれるもの、それが使われて税収を増やす。それが税収を増やすもとになっているわけですね。そうすると、地方の産業自体は悪くないんじゃないか。

例えば、環境もいいですし、食べ物もおいしい。これは住むためにはいい環境なんですね。仕事へ行くときに、1時間以内で行けます。子どもを育てるために経費が安いです。中を移動するために便利です、ということになれば、土地は安いというのもあって、「住む」というモチベーションは上がるんだと思う。そういうモチベーションをアップさせるというのが、ローカル5Gのポイントじゃないかと。

住みやすいというのは動きやすい、ということでもある。まったく動けないというのは不幸なんですね、やっぱり。だから、それをどうやって、まったく動けない、じゃなくて、動きたいときに動けるようにするのかというときに、自動運転は、あと10年、20年で多分何らかの形で入るでしょうから、そういうものがうまく機能すれば、とりあえず動きたいという問題の解決にはかなり前進できるだろうと。

──いわゆるモビリティマネジメントですね。

三瓶 それに加えて、単に写真を見るだけではなくて、AR、VRを含めて、体験できるという環境があって、いろいろ体験するというのも大事なんでしょうし、やっぱり田舎というと、例えば川とか山とかが近いのでそのあたりの安全性というものがどう担保できるのかという意味での防災情報というのが必要ですし、そういうところを一つ一つ解決していくんだろうと思うんですけれども、ポイントは通信費が安いということでしょうね。インフラ設備は高いかもしれませんけれども、通信費は安い。広帯域なので、動画像まで担保できるというところも今までとまったく違う点で、動画像が自由に使える、という時にエンタメ以外の使い方を熟考する必要もある。

──5Gの3つの特徴のうちのURLLC(超高信頼低遅延)という部分は、自動運転とかそちらのほうに出てくるという話ですか。

三瓶 まあ、そうでしょうけれども、地方展開で低遅延はあまり多くはないんじゃないかなと思います。それよりもブロードバンドのほうが重要かなと思いますし、Massive Connectionもあまりないような気がします。だから、ブロードバンドで得られる情報で、有効な情報がどれだけあるのか。地方の診療所だけど、例えばそこで検診したものがすぐに大病院で判断してくれるとかというのは、多分、即時にできるんだと思います。

──その判断材料の精度が高いということですね。

三瓶 うん。それからあと、5GMFのビデオもありましたけれども、道で倒れた人がいたときに、その人の個人情報とか病歴も含めて、その人の、例えば、今、マイナンバーカードを使ってとかいろいろやっているらしいですけれども、ああいうことから、その人の病歴とかがわかると。本人提供じゃなくてわかるとなったときに、対応が早くできるというのはあると思うんですね。特に、4Kぐらいになってくると、顔色とかというのはかなりわかる。それによって病状の判断の補助情報として、画像というのは有効に使われる時代になるので、そこも大きいんだろうなと思うんですね。

──お化粧をしていても4Kだと顔色がわかっちゃったりするんですかね。

三瓶 表面の情報というより、表情が伝わるんですよ。お化粧をしていても、ちょっと変だな、顔色が良くないな、と感じることあるでしょう。

──なるほど。ところで、会員社の募集自体は、もっと積極的にやっていきたいという感じはおありですか。

三瓶 機会があれば、いろいろなところで話はするんですけれども、この間も奈良県では一回話をしましたけれども、あと、この間、私は総務省の地域のアドバイザーというのをやっていて、この間も市町村の方とそういう対話があったんですけど、そこでいくとおもしろいのは、課題というのはやっぱりあるんです。地方はそれぞれ課題があるんですけれども、情報通信ネットワークのことはよく知らない。「できるんですか」という質問が来るんですね。たいがいできるんです、やっぱり。特に、5Gの時代になると、結構、有効に使えるものがいっぱいあって、そういう点で考えると、何が地方で必要なのかということを出してもらうことが一番重要なんですね。

──言ってくれれば応えられるよということですね。

三瓶 すぐに応えられないこともあるかもしれないんですけれども、少なくとも技術展開で途中段階まではもう来ているとか、技術的にはオーケーだとか、いろいろな技術があるじゃないですか。商用化はまだだけど、とか。その辺が結構多いので、あと2、3年すれば、別に問題なくできるんじゃないですかと言えるものも結構あるんだと思うんです。

三瓶委員長

──地方自治体にもう少し5Gリテラシーを定着させるということのほうが重要かもしれない?。

三瓶 5GMFの会議に地方公共団体の方が出てきてもらうというのは非常に重要だと思うんです。困っていることを吐露していただくだけでいい。こちらとしてはとても参考になるんです。それを技術的に何とかするのはベンダーの役割ですから。地方自治体の方は5Gの詳細な技術を理解していなくても5G展開には大きな貢献ができるんです。