5G時代のアプリ開発に関する日・台共同ワークショップの概要

■主催:ARIB及びTAICS
■協力:第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)
■日時:2017年10月31日(火) 13:30〜17:00
■会場:中国文化大学 文化芸術センター国際会議場(台北市)
International Conference Hall, Chinese Culture University Arts & Performing Arts
■来場者:約100名、日中同時通訳

会場の様子
会場の様子

ARIB及び台湾情報通信産業標準協会(TAICS)の共同主催により、第5世代移動通信システム(5G)に関するサービス・アプリケーションの検討促進を目的に、台北(台湾)において、一般ユーザ、通信事業者、機器ベンダー、コンテンツ事業者を対象に、日本側から、総務省、第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)の専門家が参加するワークショップが開催された。

今回、日本と台湾の、政府関係者、産業界の専門家が参集し、日本・台湾間でのスマホに関する共同調査の結果分析の概要などについての講演、政府の5Gへの取組に関する講演が行われた。

パネルディスカッションでは、聴講者からの質問にパネリストが答える形式で、熱心な質疑応答が行われた。

(左)台湾経済部技術処 林浩鉅氏、(右)電波産業会 理事 森山繁樹氏
(左)台湾経済部技術処 林浩鉅氏、(右)電波産業会 理事 森山繁樹氏

開会挨拶
台湾経済部技術処簡便技正
 (Senior Specialist)林浩鉅氏
 電波産業会 理事 森山繁樹氏

セッション1:日本の5G実現に向けた取組み

総務省 小橋係長
総務省 小橋係長

(1)総務省:小橋 泰之氏
(総務省新世代移動通信システム推進室 係長)

タイトル:5G Initiatives in Japan
要旨:5G早期実現に向けた背景、性能条件や総合実証試験など、総務省による取組み概要

岩浪剛太氏
岩浪剛太氏

(2)5GMF:岩浪 剛太氏
(5GMF アプリケーション委員会委員長/インフォシティ)

タイトル:Activity Status of 5GMF
要旨:5GMF及びアプリケーション委員会の活動概要、5Gの利用シーン等の紹介

内田斉氏
内田斉氏

(3)5GMF:内田 斉氏
(イデアフロント)

タイトル:Mobile usage trend of citizens in Japan and Taiwan
要旨:モバイルユーザ動向調査の分析結果、日本と台湾のモバイル利用の差異に関する考察など

大西完司氏
大西完司氏

(4)5GMF:大西 完司氏
(5GMF アプリケーション委員会/ソニー)

タイトル:Broadband IoT with advanced image sensing beyond the human eye
要旨:最新のイメージデバイス技術の動向、5Gモバイルのアプリケーションへの展開、など

セッション2:台湾の5Gに向けた取組

許冬陽氏
許冬陽氏

(5)台湾経済部:許 冬陽氏
(新世代通信技術推進オフィス)

タイトル:Overview of Taiwan 5G Program under MOEA
要旨:台湾の無線通信施策の6つの柱(5G、無人運転、スマートコネクティビティ、アプリケーション、サービス、セキュリティ)、周波数割り当ての計画、スケジュール(インフラ構築、テスト、IPR、国際連携、商用化支援)、システムトレンド(ネットワークの仮想化、オープンソース、垂直応用サービス)、サービスシナリオなど、台湾政府の5Gへの取組みの紹介

陳梅鈴氏
陳梅鈴氏

(6)工業技術研究院(ITRI):陳 梅鈴氏
(IEK:International Economics and Knowledge Center)

タイトル:Opportunities for 5G Mobile Communication
要旨:世界における5Gの実証試験の分析からみるトレンド、5G時代のスマートフォンの考察、台湾のモバイルユーザのアンケート調査の結果、考えられるサービスシナリオなど、5G時代のモバイルビジネスの考察

涂元光氏
涂元光氏

(7)中華電信:涂 元光氏
(行動通信分公司)

タイトル:Overview of new smartphone application in 5G Era
要旨:現在考えられている5Gのアプリケーションと必要なテクノロジー、スマートフォンの入力/出力/認識技術の進展、遠隔制御についての考察、ウェアラブルデバイスやセンサーについての考察、など、将来の5G時代のスマートフォンアプリケーションの展望

パネルディスカッション

セッション講演者を迎え、5G時代のスマートフォンアプリケーションへの期待について、意見交換が行われた。

テーマ:「 5G時代のスマートフォンアプリケーションは私たちの生活をどう変えるのか」
モデレータ:周 勝鄰氏 (TAICS秘書長/Secretary General)
パネリスト:小橋泰之氏(総務省)、岩浪剛太氏(5GMF)、内田斉氏(イデアフロント)、大西完司氏(ソニー)、陳 梅鈴氏(ITRI)
プレゼン 大西氏:画像技術の進化(ISO40万、4k/8k→32k/64k、ダイナミックレンジ120dBなど人間の目を超えた)

聴講者から、主に次の質問があり、パネリストとの間で熱心な質疑応答が行われた。
▷ 5Gは産業界にとって何かメリットはあるのか。
▷ B2B2Xモデルでは、ASPはどのような例が考えられるか。
▷ 総務省の実証試験に台湾の事業者も参加できるのか。
▷ 低遅延の運用例は想定できるのか。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子