第25回ITS世界会議 概要報告
第25回ITS世界会議が、2018年9月17日〜21日、デンマークのコペンハーゲン市において開催されました。世界各国から10000人を超えるITS専門家と業界関係者が集まり、「ITS – Quality of Life」をテーマに活発な講演と展示がおこなわれました。5GMFは、JAPANパビリオンの一角に展示ブースを出展し、ビデオを用いて日本の5G実証試験の状況や5GMFの活動概要を紹介しました。
第25回ITS世界会議の概要
■日時: 2018年9月17日(月)〜21日(金)
■場所: Bella Center (コペンハーゲン市、デンマーク)
■主催: ERTICO欧州委員会、コペンハーゲン市
■参加者: 世界96ヶ国から10,000人以上、出展は400団体以上
■登壇者: 日本から関係者として以下の5名がモデレータ・スピーカーとして参加
田原電波部長(総務省)、原係長(総務省)、中里室長(総務省)、中村武宏氏(NTTドコモ)、小山氏(ARIB)
概要
・オープニング・セレモニーでは、デンマーク皇太子殿下を迎え、コペンハーゲン市関係者の挨拶のあと、総務省の田原電波部長が挨拶をおこなった。
・セッションSIS02: ARIBの小山主任研究員がモデレータを務め、「Radio communication technologies for connected vehicles and automated driving」をテーマに講演がありました。セッションにはITU-R、日米欧の政府、産業界の代表者が参加し、WRC-19(Agenda Item 1.12)に向けたITS無線通信規格の国際協調に向けて、DSRC、LTE/5G、V2Xなどの様々な連携の可能性について議論されました。日本からは、総務省の原係長が日本のITSに向けた戦略について講演をおこないました。
・セッションSIS17: 「Evolution from current automotive connectivity and ITS deployments to 5G and 5G C-V2X」をテーマに講演がおこなわれました。日本からはNTTドコモの中村武宏執行役員が、異業種連携、なかでも自動車業界との連携の重要性、5GおよびCellar-V2Xの状況について講演をおこないました。
・セッションES03: 「Essentials for developing a smart city」をテーマに、クオリティ・オブ・ライフの向上を目的として、政府と民間が協力してビジョンを共有し都市インフラを構築するスマートシティの実現に向けた重要な決断について議論されました。日本からは、総務省の中里室長が登壇し、日本の少子高齢化など迫りくる危機に触れたあと、COMPACTとNETWORKをキーワードに、目指すスマートシティの姿について講演をおこないました。
・展示会場の中央に位置するJAPANパビリオンでは、ITS情報通信システム推進会議と、今回初めての出展となる第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)が、それぞれブース展示をおこないました。
・最終日のクロージング・セレモニーでは、期間中の優秀表彰のあと、次回のITS World Congressが、ITSシンガポールの主催で「Smart Mobility, Empowering Cities」をテーマに、2019年10月21日〜25日にシンガポールで開催されることが報告され、オープニング・セレモニー同様、ミュージカル風の演出で会議を締めくくりました。