第42回 WWRF 2019 東京会合の概要
WWRF主共催、5GMF後援により、2019年5月15日~16日の2日間にわたり青山TEPIAに於いて「第42回 WWRF 2019 東京会合」が開催されました。今回のWWRF(Wireless World Research Forum)は、5月14日の5G Huddle 2019に続いて開催されるもので、「The 5G dream becomes a reality – can it keep its promises ?」をテーマに、国内外から有識者が集まり議論がおこなわれました。ここでは、5月15日の午前に開催された次世代無線通信システムに関するスペシャルセッションについて概要を報告します。
【概要】
1. イベント 第42回 WWRF 2019 東京会合
2. テーマ The 5G dream becomes a reality – can it keep its promises ?
3. 主催 WWRF主催、5GMF後援
4. 日時 2019年5月15日(水)~16日(木)9:00~17:00
5. 場所 青山TEPIA、地下会議室
6. 参加者 国内外から約50名
【主な内容】
5月15日には、「Beyond 5Gの鍵となるイノベーション」をテーマに、次世代無線通信システムに関するスペシャルセッションが開催されました。
セッション1では、Dr. Hendrik Berndt氏を座長として、欧州の取組み、欧米の取組み(EMPOWER)、シャノンの定理に迫る無線通信について講演がありました。欧州ではすでにBeyond 5G、6Gの議論やプロジェクトが始まっていること、5Gの要求条件を基に、Smart Networks & Services、テラヘルツ通信、AIおよびマシンラーニング、エネルギー効率、セキュリティなどの検討が進められているとの報告がありました。欧米の取組みでは、6Gに向けた、ロードマップ作成、システム要求条件及び5G NRの進化などについて報告がありました。シャノンの定理に迫る無線通信では、コーディングや空間多重などについて述べたあと、非直交ウエーブフォームやミリ波通信、アンテナなどの可能性について報告がありました。
セッション2では、大阪大学の三瓶政一教授を座長に、5Gの進化とその後、モバイルトラフィックへの対応について報告がありました。NTTドコモの岸山祥久氏による5Gの進化とその後では、これまでの5Gの研究開発を踏まえて、新たな周波数、非セルラーとの協調、AIの活用、無線技術など、技術拡張の可能性について報告がありました。KDDIの西村公佐氏によるモバイルトラフィックへの対応では、光ファイバーの活用、ソフトウエア化など、5Gに対応した有線系の無線ネットワークの開発と無線ネットワークの仮想化について報告がありました。パネルディスカッションでは、5G開発の初期コンセプトからの変化、次世代に向けての鍵、テラヘルツ通信における3THzの壁などに関する議論がありました。
午後からは、ワーキンググループなどに分かれて各分野の議論がおこなわれました。