「3GPP 5G Security Workshop」概要報告
5GMF企画委員会セキュリティ検討アドホック(AH)の主催により、2019年7月1日(月)に“3GPP 5G Security Workshop ”が開催されました。本件は、本AHの活動を推進するため、外部団体における5Gセキュリティの検討状況の把握を目的として行われました。
1. ワークショップ名称:3GPP 5G Security Workshop
2. 日時:2019年7月1日(月)9:30~17:30
3. 場所:ARIB第2、3会議室
4. 開催形態 主催:5GMF企画委員会セキュリティ検討AH 支援:ARIB、3GPP
5. 参加者:約60名
6. 主な内容:5GMF企画委員会セキュリティ検討AHリーダー 手塚 悟氏(慶應義塾大学)から開会挨拶及びセキュリティ検討AHについて紹介があり、引き続き次の講演が行われました。
はじめに、セキュリティ検討AHのサブリーダからサブグループ毎の検討内容が紹介されました。
田中 俊昭氏(KDDI)から、Connected Vehicleの4つのサービス分野とネットワーク要件等について、石井 一彦氏(NTTドコモ)から、国内外の多くのIoTセキュリティ関連文書等の調査結果等について、川野 隆氏(日立製作所)から、5GにおけるFintechサービスの分類、金融サービスモデルの変化、セキュリティ検討ポイント等が紹介されました。
次に、前3GPP SA3 ChairのAnand R. Prasad氏(Rakuten Mobile Inc)から本ワークショップの開催経緯を含めた挨拶があり、引き続き現3GPP SA3 Chair及びVice Chairによる3GPP SA3の活動概要、これまでの5Gセキュリティの検討状況(5G Phase-1 Security)、2G,3G,4Gの経緯を踏まえた5Gの認証技術が紹介されました。
(1)3GPP SA3 Chair, Noamen Ben Henda氏による“3GPP SA3 Activities Overview”
(2)3GPP SA3 Vice Chair, Alf Zugenmaier氏による“5G Phase-1 Security Overview”
(3)3GPP SA3 Vice Chair, Adrian Escott氏による“5G Authentication Framework”
※3GPP SA3 ”SA”は、サービスとそれを実現するアーキテクチャに関する検討グループ
”SA3″は、セキュリティを検討するサブグループ
次に、3GPP SA3メンバーから5Gセキュリティ関する各テーマについて講演が行われました。
(4)Anand Palanigounder氏(Qualcomm Technologies Inc)による“Privacy in 5G”
(5)Andreas Kunz氏(Lenovo)による“Security for Non-3GPP Access”
(6)3GPP SA3-LI Chair, Alex Leadbeater氏による“LI considerations in 5G era”
(7)Sander de Kievit氏(Rakuten Mobile Inc)による“Security Holes in 5G”
(8)Florence Driscoll氏(NCSC)による“5G security – a governmental view”
(9)Anja Jerichow氏(Nokia)による“Vertical LAN Security”
(10)Alec Brusilovsky氏(Interdigital)による“Security and Trust in 5G. Need for Platform Integrity”
本ワークショップを通じて、3GPPの国際標準化機関に参加している専門家を交えて、5Gセキュリティに関する標準化動向が吸収でき、今後のセキュリティ検討AHが行う調査研究の範囲・方向性を確認する場として、タイムリー且つ有意義なものとなりました。