CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告

今年のCEATEC2022はオンラインに加え、3年ぶりとなるリアル開催の展示等が幕張メッセで行われました(オンライン会場10月1日~31日/幕張メッセ会場10月18日~21日)。当CEATEC2022において、10月19日に「5GスペシャルデーⅣ」として、午前と午後にワークショップをオンラインにて開催し、700名を超える方にご視聴いただきました。
午前の部では、ローカル5G普及推進官民連絡会、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、一般社団法人電波産業会(ARIB)、第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)の共催により、「ローカル5G利活用2022ワークショップ」を開催しました。
午後の部では総務省、5GMF、ARIBの共催により「5Gの最新動向2022国際ワークショップ」を開催しました。

1.各コンファレンス概要
(1)「ローカル5G利活用2022ワークショップ」(午前の部)
「利活用の広がりと課題、今後の展望」をテーマとして、前半に「産業分野に広がるローカル5G利活用の最前線」についての講演、後半に「本音で語ろうローカル5Gの現状と展望」(第2回本音シリーズ)についてのパネル討論を行いました。
登壇者:内田雄一郎氏(総務省情報流通行政局 地域通信振興課 デジタル経済推進室長)
大山りか氏(株式会社ON BOARD 代表取締役)
森川博之氏(5GMF企画委員会委員長 (東京大学 教授))
中村光則氏(阪神電気鉄道株式会社 情報・通信事業本部 情報・通信統括部 課長)
門野貴明氏(東日本電信電話株式会社 ビジネスイノベーション本部
ソリューションアーキテクト部 先端技術グループ長)
大屋靖男氏(CIAJ 5G/Beyond5Gシステム委員会委員長 (株式会社東芝))


 
(2)「5Gの最新動向2022国際ワークショップ」(午後の部)
前半に「アジア地域の商用化への取組」についてのアジア3か国からの講演、後半に「5Gの利活用に向けた日本のデジタル戦略」についてのパネル討論を行いました。
登壇者: 関口和一氏(株式会社MM総研 代表取締役所長)
中尾彰宏氏(5GMFネットワーク委員会委員長 (東京大学 教授))
岩浪剛太氏(5GMFアプリケーション委員会委員長 (株式会社インフォシティ代表取締役)
谷直樹氏(株式会社NTTドコモ 常務執行役員 R&Dイノベーション本部長)
河村厚男氏(日本電気株式会社 執行役員常務)
藤岡雅宣氏(エリクソン・ジャパン株式会社CTO)

ビデオ登壇:Mr. Deng Wei(中国/ Deputy Director of Department of Wireless & Terminal Technology of China Mobile Research Institute)
Prof. Hyeon Woo LEE(韓国/ Vice Chair, Executive Committee, 5G Forum, Korea (Professor at Dan Kook University))
Mr. Saneh Saiwong(タイ/Principal Engineering Expert,Office of NBTC, Thailand NBTC(国家放送通信委員会))


2.開催概要
冒頭、5GMF会長 吉田進氏から主催者を代表してご挨拶があり、続いて総務省総合通信基盤局電波部長 豊嶋基暢氏から来賓のご挨拶がありました。

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

『『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』』(1)「ローカル5G利活用2022ワークショップ」(午前の部)
冒頭、ARIB理事 西岡誠治氏による開会挨拶の後、内田氏、中村氏、門野氏の3名より、ローカル5G普及促進の総務省の取組と産業分野に広がる利活用の事例紹介に関する講演がありました。

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

続いて、モデレータに大山氏、コメンテータに森川氏、パネリストに内田氏、中村氏、門野氏、大屋氏を迎え、「本音で語ろうローカル5Gの現状と展望」と題して、パネル討論が行われました。
モデレータから「ローカル5Gが注目されていると聞いているが、実際どうか?利益は出ているか?課題は?」などの問いに対し、パネリストから「引き合いも多く、かなりキテル」、ユーザ側の状況は「数年スパンで見て利益を見込んでいるのでは」、「赤字の部門があるがトータルで黒字となっている」、ユーザ視点として「Wi-Fiとローカル5Gの適切な使い分け」など、文字どおり本音を交えた活発な議論となり、昨年同時期の状況と比較すると、今回は「光が見えてきた」とのコメントがありました。
最後にCIAJ常務理事 石井義則氏より閉会のご挨拶があり、午前の部を終えました。

『パネル討論の様子左から大山りか氏、森川博之氏、内田雄一郎氏、中村光則氏、門野貴明氏、大屋靖男氏』
パネル討論の様子
左から大山りか氏、森川博之氏、内田雄一郎氏、中村光則氏、門野貴明氏、大屋靖男氏

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

(2)「5Gの最新動向2022国際ワークショップ」(午後の部)
最初に5GMF会長 吉田進氏による開会のご挨拶があり、続いて総務省総合通信基盤局電波部 移動通信課長 中村裕治氏より、基調講演がありました。
基調講演では、5Gの割当周波数の拡張など普及推進活動の状況や、総務省が発表した「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」の紹介、目標達成にむけた取組の紹介等がありました。

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

続いて、ビデオ講演が行われ、「アジアにおける商用化への取組」をテーマに、モバイルマーケットの成長が著しい中国、韓国、タイの各国における商用化への取組の紹介がありました。

左からMr. Deng Wei(中国)、Dr. HyeonWoo LEE(韓国)、Mr. Saneh Saiwong(タイ)
左からMr. Deng Wei(中国)、Dr. HyeonWoo LEE(韓国)、Mr. Saneh Saiwong(タイ)

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

講演のあと、モデレータに関口氏、コメンテータに中尾氏、パネリストに岩浪氏、谷氏、河村氏、藤岡氏を迎え、「5Gの利活用に向けた日本のデジタル戦略」をテーマとして、今後5Gが促すデジタル変革とグリーンイノベーションを通じて日本の経済成長にどう貢献するかを大胆に展望するパネル討論が行われました。4Gではスマートフォンが起爆剤となったが、5Gでは模索段階であり、インフラとアプリをセットで考えることが重要であることや、ミリ波のもつ可能性の大きさ、持続可能性に向けた方向性について、多様な熱い議論が行われました。

パネル討論の様子左から 関口和一氏、中尾彰宏氏、岩浪剛太氏、谷直樹氏、河村厚男氏、藤岡雅宣氏
パネル討論の様子
左から 関口和一氏、中尾彰宏氏、岩浪剛太氏、谷直樹氏、河村厚男氏、藤岡雅宣氏

『CEATEC2022「5GスペシャルデーⅣ」 開催概要報告』

最後に5GMF事務局長 大村好則氏より、閉会のご挨拶があり、視聴者、総務省をはじめ全ての関係者への謝辞とともに、5Gを使いこなす日が1日でも早く到来し、豊かな社会の実現を期待するメッセージをもって、5GスペシャルデーⅣの幕を閉じました。