英ボーダフォン、国内のガスプラント向けにローカル5G網を構築へ【5G.co.uk 8/5】

英エネルギー大手のセントリカ(Centrica)は先ごろ、ノース・ヨークシャー州イージントンにある同社のガスプラントへのローカル5G網構築を現地のボーダフォン(Vodafone)に委託。新たなローカル5G網はボーダフォンがエリクソンの機器を使用して構築するもので、ガスプラント内外でのデバイス・設備間のデータの記録や送受信に使用され、施設の安全性・保守性の向上や全体のコスト削減に役立てられるという。

インフラを支える大規模プラントでは、制御システムに膨大なセンサーを利用してデータをリアルタイムに収集し、精度の高い作業の実現や安全性の確保、予防保全などが求められる。ワイヤレスで超高速、低遅延、同時多数接続を可能にする5Gは、プラントの新しい通信インフラの要件に合致するため、5Gの用途として期待される分野である。さらに、自営の5Gシステムを構築するローカル5Gを利用すれば、通信事業者の5Gサービスのエリア拡大を待つ必要がなく、一般利用のネットワークと切り離した運用ができるため、早期導入や安全性確保に貢献する。

プラントにおけるローカル5Gの活用としては、国内でも2020年7月にNECが石坂産業と協業し、再資源化処理を行なう石坂産業のプラントで、ローカル5Gなどのネットワーク技術を導入した取り組みを開始することを発表している。ローカル5Gの導入によって、プラントの自動化や遠隔制御を実現し、省人化、安全・安心な労働環境の構築に貢献することを目指す。

原文:Vodafone commissioned to build 5G private network for gas plant