英政府、自国の「5Gサプライチェーン多様化戦略」の失敗を認める【Mobile World Live 2/5】
英国下院科学技術委員会(House of Commons Science and Technology Committee)は先ごろ、同国が2020年11月に策定した「5Gサプライチェーン多様化戦略」の失敗を認める新たな報告書をリリース。同委員会はこの戦略を「遅きに失した」と評価し、「国内の5G網展開におけるノキアとエリクソンへの依存度が高まり、ネットワークのレジリエンス(復元力)やセキュリティにリスクをもたらした」と結論づけた上で、新興技術のサプライチェーン戦略に関して今後同様の過ちを繰り返さないよう警告している。
国内では、令和2年版の情報通信白書で、5Gのサプライチェーンリスクに対して下記のように記述している。「サイバーセキュリティの観点からは、5Gのネットワークでは、モバイルエッジコンピューティング(MEC)の活用に加え、ネットワーク機能の仮想化・ソフトウェア化などが一層進んでいくことが想定されるため、ソフトウェアをはじめとするサプライチェーンリスクへの対応が不可欠である」。ここでは5G網の構築における国際的な調達のサプライチェーン多様化については触れられていない。