グーグル元CEO「5Gへの誤ったアプローチは米国のデジタルの未来を脅かす」【Financial Times 2/8】

グーグルのエリック・シュミット元CEOが先ごろ、今年1月に米連邦通信委員会(FCC)が実施したCバンドの280MHz幅の周波数帯オークションの弊害を指摘する記事をFinancial Timesに寄稿。落札総額が過去最高の810億ドルに達したこのオークションについて、必要なネットワークインフラの構築に関する適切な要件が落札事業者に課されていないことを指摘し、落札に大金を費やした事業者が周波数帯の活用に回す投資を縮小する可能性や、消費者が割高な料金や貧弱なデジタルサービスといった形で悪影響を受ける可能性に言及している。

Cバンドは、マイクロ波の周波数帯の1つで、6GHz帯(4G~8GHz)に当たるもの。主に衛星通信や衛星放送などに用いられる。米国では3.7G~4.2GHzが固定衛星放送に割り当てられており、この一部を5Gで利用できるようにするため周波数オークションが行われた。この際の高額に上った落札額についての弊害をエリック・シュミット氏が指摘した格好だ。

原文:Eric Schmidt: US’s flawed approach to 5G threatens its digital future