5G標準化最前線レポート
第5世代移動通信システム(5G)は、2020年のサービス提供に向けて世界中で取り組みが進んでいる。通信事業者や通信機器ベンダーはもちろん、日本の5GMF、欧州の5GPPP、米国の5G Americas、中国のIMT-2020(5G) Promotion Group、韓国の5G Forumといった世界の5G関連団体が、連携しつつ活動を行っている。そして、5Gの標準化は3GPPで議論が進められているところだ。
「5G標準化最前線レポート」では、3GPPの標準化の議論のトピックや、5G関連団体の動きなどを5GMF企画委員会委員長代理の中村 武宏氏、3GPP TSG RAN WG1議長の永田 聡氏(いずれもNTTドコモ)によるレポートとして紹介する。5Gの標準化における世界のトレンドをウオッチしてほしい。
目次
第1回
高速大容量と超高信頼低遅延のどちらを先行するか、3GPPで議論が二分
第2回
LTEとセットか5G単独か、標準化スケジュールも3GPPで意見が分かれる
筆者プロフィール
中村 武宏
1990年 横浜国立大学 修士卒。1990年 NTT入社。1992年より、NTT DOCOMOにてW-CDMA, HSPA, LTE/LTE-Advanced, 5GおよびConnected Carの研究開発および標準化に従事。現在、NTTドコモ 5G推進室室長。1997年よりARIBでの移動通信システム標準化に参加。2006年〜2014年2月、高度無線通信研究委員会 モバイル・パートナーシップ部会 部会長。現在、高度無線通信研究委員会 2020 and Beyond AdHocリーダー、および5Gモバイル推進フォーラム企画委員会委員長代理。1999年より、3GPPでの標準化に参加。2005-2009年 3GPP TSG-RAN副議長、2009-2013年3月 3GPP TSG-RAN議長を歴任。
永田 聡
東京工業大学大学院理工学研究科博士前期過程修了後、NTTドコモ入社。入社後、LTE, LTE-Advancedの研究開発、標準化検討を進め、現在は5G推進室において5Gの標準化立ち上げ、研究開発に従事。2011年より3GPP TSG RAN WG1副議長を務め、2013年より同RAN WG1議長を務める。日経テクノロジーオンラインで議長の実況中継公開中。